娘には、社会へ出ても恥じをかかないように最低限の教養を与えてきた。
裕福とは言い切ることは出来ないが、不自由のない暮らしをさせてきて、自分なりに満足のいく子育てができたと思う。
そんな大事に育てた娘が連れてきたのは、お世辞にも娘に適合するとは言い難い。
勢いで反対したら…重大な事態になってしまった。
そんな状況に陥る家族が後をたちません。
ここまで育ててきた娘。
このさきの人生は本人の進むべき方向へ行くのは理解しているが、今日までの親の苦労が納得の出来ない彼氏を連れてくるというこの結果?
残念過ぎて、つい熱く反対意見を口に出してしまいます。
相手の親族のこと、教養のこと、収入のこと、年齢差のこと、常識のこと、いろいろと気になる問題はありますが、とにかく親からすれば結婚はおろか交際すら認めたくない。
なぜこんなにも子供と親との意見のギャップは開いてしまうのでしょうか。
よちよち赤ちゃんの頃から知っている娘だから、子供の事はよく理解しているはず。
でも完全に娘のプライベートで起きているすべてのことを理解することは不可能です。
猛反対する親の特徴として多いのが、「子供のことは自分がよくわかっている」と自負していることです。
よき理解者と、なんでも知っている人は違います。
娘のことは本人にしか理解できません。
もし自分が娘さんの立場になって考えたら、紹介した彼氏が娘にとってふさわしい男性だと感じることもあるでしょう。
大学院まで行かせた娘だから、お相手は同じく大学院卒の学歴がある方に限定。
収入は娘の倍以上、家族構成は…容姿は…
などといった、娘が決めるべき条件を自分のことのように主観的に主張すると、どんなに素敵な彼氏を連れてきても反対してしまうでしょう。
娘さんの立場になることは大事ですが、人生の選択まで親が決めるなんて、本当の娘の為とは思えません。
高すぎる理想を押し付けていれば、どこかの国家の御曹司でも連れてこない限り、交際や結婚は認めたくないと思うでしょう。
たとえば、学歴重視の親御さんでしたら、彼氏の高くない学歴を知った時点で他の要素を何も見ようとしなくなります。
学歴や収入などに捕らわれすぎてしまい、肝心な人間性を見落としてしまっています。
この場合で危険なことは、もし娘が東大卒の優秀な彼氏を連れてきたとき、無条件に受け入れてしまうパターンがあります。
もしかして相手は、東大卒なんて嘘の詐欺師かも、東大卒でも人を見下す性格がねじ曲がった男かも、そんな大事な部分を見逃して受け入れてしまうこともあるでしょう。
全ては娘のためではなく、親(自分たち)のプライドの為に相手を見てしまっている親御さんも存在します。
強引に反対して、絶縁になってしまった家族もいます。
そればかりか、その後出会いがなく、婚期を逃してしまうことも。
ここまで育ててきた自慢の娘さんを信じましょう、それが答えです。