男らしさなんて古い?
女性の社会での活躍が目覚ましい昨今、男らしさという言葉は時代遅れの象徴のように思われがちです。
しかしその男らしさを手放して、女性に理解ある男性像を目指してみれば「頼りない」「物足りない」という声が女性から上がってしまっているのも事実。
「いったい何なんだ!」と迷われる方も多いでしょう。
そこで今回は、カッコ悪い男性の言動を元に、この問題を考えていきます。
行き先やお店、メニューなどを決める時に、よく聞くセリフです。
当人の主張を聞くと、「ワガママを言いたくない」「相手に選ばせてあげたい」などの証言が。
つまり、自己主張を押さえ、相手に合わせているのだ、という訳です。
しかし、この言動は嫌がられます。なぜでしょうか?
実は、このセリフには裏の意味があり、女性はそれを敏感に察知するんです。
それは何かというと、「何か問題があったら、全部お前のせいだからな」です。
弁護しましょう。言った本人にそのような意図はありません。
しかし意図はなくても、意味としては発生してしまうんです。
仮に何かあって「大丈夫だよ」と言ったとしても、「お前のせいだけど許してやるよ。優しいだろ?」という意味合いが生まれ、それが違和感になることも。
頼りがいは、責任感とセットです。
責任感の新しい発揮の仕方が必要ということなのでしょう。
これは一例で、ここで扱いたのは「優しさの勘違い」です。
例に関して言えば、「鞄とセットのコーデなのに、手ぶらになったら変」「すぐに取り出したいものがあった時、一々やり取りするのが面倒」などの声を聞きます。
優しい人がいい、でも優しいだけじゃ頼りない。この矛盾に頭を悩ませた方も多いのではないでしょうか?
優しいは、優れているとも読み、字は憂いに人が寄り添うと書きます。
憂いは苦しさ、悲しさ、困る、と言い換えられますね。
つまり、相手の苦しさ、悲しさ、困っていることを放ったらかしにしない。
その相手のために力を使える人は、優れている、と解釈できるんです。
例に戻るなら、助けているどころか迷惑を掛けているので、この優しさは勘違いといえます。
出先で手が塞がって困ることがあった時、さっと持って、終わったらまた渡す。
これなら、困りごとに力を貸しただけなので、優しさです。
そして、人の憂いのために使える力が大きい男性ほど、頼れる存在といえます。
連絡のマメさも、よく問題に上がります。
何かあったらちゃんと連絡が取れる。これは安心感に繋がります。
マメ過ぎる返信で、「相手するのが疲れてきた」「ちゃんとやることやってるの?」「迷惑かかってるんじゃないかな?」
これは困らせ心配をかけているので、かえってNGです。
マメな連絡というのは、不安や心配を与えないために求められています。
その加減ができる人は、安心できる相手として認知されるでしょう。
自分が不安に駆られての連絡攻撃などは、不安の伝染を起こして一緒に落ちていく行為なので、避けるべきです。
カッコ悪い男性の言動を順番に見てきました。
これら全てに共通するのは、表向きと裏の意味合いが食い違っていることです。
これを心理学用語で「ダブルバインド」といい、食い違う2つのメッセージで人を縛るという意味です。
ハラスメントの典型でもあります。そこまでいかなくても、意味の矛盾は違和感や居心地の悪さを生み、頼りがいから離れていきます。
言動に矛盾なく、悲しんだり困っている人の力になれる。
それが本当であった時、本当にしていくために努力している時、その姿はカッコいいです。